富士山を窓に置いて1週間働く——梅雨明け前の7月上旬、首都圏から特急で2時間、標高1000m前後の高原で短期ワーケーションが可能な河口湖・山中湖の宿を編集部が5軒選んだ。在宅勤務とフレックスが定着した2026年、軽井沢・蓼科とは異なる「富士山ビュー」という別軸で、平日昼に働き、夕方に湖畔を走り、朝晩に温泉に浸かる——そんな1週間の滞在に耐える宿だけを厳選している。
| # | ホテル | エリア | Score | 客室 | 目安価格 | 1行特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ふふ 河口湖 | 富士河口湖町 | 93 | 32 | ¥159–¥238k | 全室富士山ビューのスイート、温泉付き客室で完全に籠もれる一軒 |
| 2 | 富士レークホテル | 富士河口湖町・船津 | 93 | 74 | ¥57–¥91k | 1932 年創業、河口湖駅徒歩圏で1週間の作業拠点として運用しやすい |
| 3 | ラビスタ富士河口湖 | 富士河口湖町・河口 | 91 | 83 | ¥62–¥89k | 高台プロヴァンス調、ビューバス付き客室で湯につかりながら富士を望む |
| 4 | ホテルマウント富士 | 山中湖村・山中 | 90 | 53 | ¥54–¥89k | 標高 1100m、梅雨明け前でも午前 20℃前後の冷涼さで作業効率が高い |
| 5 | ハイランドリゾート ホテル&スパ | 富士吉田市・新西原 | 89 | 163 | ¥59–¥93k | 大規模リゾート、館内温泉とフィットネスで長期滞在の体調を整えやすい |
※ 目安価格は公開販売価格の集計に基づく参考値で、実際の予約料金とは異なります。1泊2名利用時の1室あたり料金(税込)です。
1. ふふ 河口湖 — 富士河口湖町・河口
全室が富士山ビューのスイート、全室にオープンエア温泉。1 週間籠もって働くなら、編集部が真っ先に推したい一軒。
HotelPicks Score: 93 / 100 32室、スモールラグジュアリーリゾート。
目安価格 ¥159,000–¥238,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
河口湖の北岸、森に囲まれた敷地に建つ全室スイートのラグジュアリーリゾート。すべての客室から富士山が見え、すべての客室にオープンエアの天然温泉が備わる——という設計が、長期滞在ワーケーションに本質的に合う。離席しても部屋に戻れば富士を見ながら湯に浸れる。客室サイズは十分に広く、デスクワークと食事・くつろぎの動線が混ざらない。地産食材の日本料理とシスレーのスパも揃い、1 週間の籠もり仕事を支える設備が一通り完成している。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、客室の独立性、富士山ビューの開放感、温泉・食事・接遇の整い方の三点が安定して高評価。一方で価格帯への期待値が高い宿のため、食事の好みやスパの混雑時間といった細部に厳しい目が向く傾向もある。長期滞在では「離れの独立感」が静かな環境を求める利用者に強く支持されている。
向く人 / 向かない人
-
向く:
予算に余裕がある経営層・専門職のワーケーション、記念日と仕事を兼ねる週、静かな環境を最優先する短期集中作業 -
向かない:
コスト優先の長期滞在、子連れ家族(静寂前提の設計)、頻繁な外出を伴うアクティビティ重視の旅程
具体情報
- 最寄り駅: 富士急行・河口湖駅から車で約 10 分(送迎あり)
- 客室サイズ: 53〜90 ㎡(全室スイート、離れタイプ含む)
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜11:00
- 食事: 朝食・夕食ともに地産食材の日本料理(個室・半個室)
- 客室温泉: 全室オープンエア天然温泉付き
- 開業: 2018年
2. 富士レークホテル — 富士河口湖町・船津
1932 年創業、河口湖駅徒歩 10 分の湖畔老舗ホテル。日常運用に強い、ワーケーション 1 週間の作業拠点として推せる一軒。
HotelPicks Score: 93 / 100 74室、湖畔リゾートホテル。
目安価格 ¥57,000–¥91,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
1932 年創業、河口湖駅から徒歩 10 分という珍しい立地で、東京から特急かいじ・スーパーあずさで現地入りした後の動線が圧倒的に楽。客室の多くが富士山と河口湖の両方を望み、露天風呂付き客室や和室・洋室の選択肢も幅広い。74 室というスケールが安定した運営を支え、長期滞在でも食事メニューがマンネリ化しない。ユニバーサルデザインへの取り組みも進んでおり、朝はジョギング、昼は仕事、夕方は湖畔散歩というワーケーションの基本リズムを 1 週間維持しやすい。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、富士山ビューと河口湖ビューの両眺望、湖畔ロケーションの利便性、料理の品質と季節変化が継続的に評価されている。歴史ある建物のため一部客室のリノベーション差が指摘されることはあるが、選べる部屋タイプの幅が広く、長期滞在には湖側上層階の確保が利用者間で定石化している。
向く人 / 向かない人
-
向く:
電車主体でアクセスしたい首都圏在住者、湖畔ジョギングを日課にしたい人、コストと体験のバランスを重視する長期滞在 -
向かない:
静寂を最優先する人(駅近で観光客動線が近い)、最新リノベーション統一の客室を望む人
具体情報
- 最寄り駅: 富士急行・河口湖駅から徒歩約 10 分(無料送迎バスあり)
- 客室タイプ: 和室・洋室・露天風呂付客室など多様な部屋タイプ
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜10:00
- 食事: 季節の和食会席(朝食・夕食)
- 創業: 1932年
- 立地: 河口湖南岸、湖畔徒歩圏
3. ラビスタ富士河口湖 — 富士河口湖町・河口
高台に建つプロヴァンス調リゾート、客室のビューバスで富士山を眺めながら湯につかれる一軒。
HotelPicks Score: 91 / 100 83室、リゾートホテル。
目安価格 ¥62,000–¥89,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
河口湖北岸の高台に建ち、館名が示すとおり眺望の質を中心に設計されたリゾート。窓際やテラスに設けられたビューバスが特徴で、長時間の作業で凝った首肩を、富士山を眺めながら湯でほどけるのが日々の作業リセットに効く。食事は洋食フルコース、貸切風呂は予約不要で何度でも利用可。プロヴァンス調の意匠で統一された館内は、和の旅館とは違うリゾート的気分転換が得られ、長期滞在の「飽き」を視覚的にも逃がしてくれる。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、高台からの富士山と河口湖の眺望、客室ビューバスの体験、貸切風呂の自由度の高さ、洋食ディナーの満足度が継続的に評価されている。一方で高台立地のため駅・湖畔への移動は車かバス前提となり、徒歩動線を重視する利用者には注意点となる。
向く人 / 向かない人
-
向く:
洋食中心の食でリズムを作りたい人、車で来訪する旅程、ビューバスで日々の作業疲れをほぐしたいワーケーション勢 -
向かない:
徒歩で湖畔・駅へ動きたい人、和食会席を望む人、子連れで多動的に過ごす旅程
具体情報
- 最寄り駅: 富士急行・河口湖駅から車で約 10 分(送迎あり)
- 客室特徴: ビューバス付き客室、プロヴァンス調の意匠
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜11:00
- 食事: 洋食フルコース(季節替わり)
- 貸切風呂: 予約不要で利用可
4. ホテルマウント富士 — 山中湖村・山中
標高 1100m、山中湖を眼下に富士を正面に置く高原リゾート。梅雨明け前でも午前 20℃前後の冷涼さで作業効率が違う。
HotelPicks Score: 90 / 100 53室、高原リゾートホテル。
目安価格 ¥54,000–¥89,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
山中湖の北側の高台、標高 1100m に建つ高原リゾートで、梅雨明け前の 7 月上旬でも午前中の気温は 20℃前後と都市部より 6〜8℃低い。この涼しさが午前の集中作業に効く——というのが、ワーケーション目的でこの宿を推す核心。富士山を正面に置く立地、温泉大浴場と露天風呂、屋内プール、敷地が広く朝の散策路が確保される——長期滞在の「外気に触れる時間」を確実に取れる宿。河口湖側の賑わいと離れて、静かな高原モードで 1 週間を回したい人に合う。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、富士山と山中湖の絶景、標高による冷涼な気候、広い敷地の散策性、温泉と屋内プールの設備充実が継続的に評価されている。建物の歴史を感じる箇所への意見も見られるが、自然立地と眺望の質を最優先する利用者からの支持が厚い。
向く人 / 向かない人
-
向く:
涼しさを最優先するワーケーション、富士山正面眺望にこだわる人、敷地散策で外気時間を確保したい長期滞在 -
向かない:
最新リノベーション統一の客室を望む人、駅・湖畔へ徒歩で動きたい人、賑やかな商業エリアの利便性を期待する旅程
具体情報
- 立地: 山中湖北側、標高約 1100m
- 最寄り駅: 富士急行・富士山駅からバス・車で約 25 分
- 客室: 富士山ビュー客室・山中湖ビュー客室など多様
- 施設: 温泉大浴場・露天風呂・屋内プール
- 気候: 7月上旬の午前気温 約 20℃前後
5. ハイランドリゾート ホテル&スパ — 富士吉田市・新西原
163 室の大規模リゾート、館内温泉とフィットネスで長期滞在の体調を整えやすい一軒。
HotelPicks Score: 89 / 100 163室、大規模リゾートホテル。
目安価格 ¥59,000–¥93,000 / 泊 (2名1室・通常期)

なぜ選ばれるか
富士山を正面に望む 163 室の大規模リゾートで、長期滞在における「館内完結性」が圧倒的。日本最大級の木造天然温泉「ふじやま温泉」が滞在中無料で利用でき、毎日疲労を流せる。レストランの選択肢、コンビニやショップの館内アクセス、客室タイプの豊富さ——いずれも長期滞在の生活インフラとして機能する。富士急ハイランドへの優先入園特典もあり、家族同行のワーケーションで子どもを 1 日だけ遊ばせる日程にも組み込みやすい。
集約レビューの傾向
公開レビューデータを集計すると、富士山ビューの客室、館内温泉「ふじやま温泉」の体験、敷地内施設の充実、家族連れにも対応する運営が継続的に評価されている。大規模ゆえの賑わいや繁忙期の混雑が指摘されることもあるが、長期滞在のサービス安定性は同エリアの中でも高い水準と見て取れる。
向く人 / 向かない人
-
向く:
家族同行のワーケーション、館内完結で動きたい人、設備の充実と価格バランスを重視する長期滞在 -
向かない:
静寂と小規模性を望む人、湖畔徒歩圏を期待する旅程、観光地の賑わいから完全に離れたい人
具体情報
- 最寄り駅: 富士急行・富士急ハイランド駅から徒歩約 3 分
- 客室: スタンダード〜スイートまで多様な部屋タイプ(163室)
- チェックイン: 15:00〜 / アウト 〜11:00
- 館内温泉: ふじやま温泉(宿泊者無料)
- 開業: 1986年
よくある質問
Q. ベストシーズンはいつですか?
A. ワーケーション目的なら 6 月下旬〜7 月上旬の梅雨明け前が編集部の推す時期。標高 1000m 前後の高原気候で午前 20℃前後と冷涼、観光ピークの 7 月第 2 週以降や 8 月のお盆と比べて宿泊価格も落ち着き、湖畔や散策路の人出も少ない。8 月以降は富士登山シーズンに入り、9 月の連休まで価格が上振れする傾向がある。
Q. 予約のタイミングは?
A. 1 週間の長期滞在を組む場合、2〜3 ヶ月前の予約が安全圏。特に 7 月第 2 週以降〜8 月、9 月のシルバーウィーク前後はラグジュアリー帯から先に埋まる。平日中心の長期予約は割安なプランが用意されている宿もあり、公式サイトでの直接予約が交渉余地を含めて有利な場面が多い。
Q. インターネット環境は?
A. 河口湖・山中湖エリアの中規模以上ホテルは、ほぼ全室に有線 LAN または安定した Wi-Fi が用意されている。オンライン会議が多い場合は、客室タイプ選定時に「デスク完備」「有線 LAN」を公式サイトで確認のうえ予約することを推す。本記事で取り上げた 5 軒はいずれも長期滞在を見込んだ作業環境を備えるグレード。
Q. 子連れでも泊まれますか?
A. ハイランドリゾート ホテル&スパは富士急ハイランド直結で家族連れに最も対応している。富士レークホテルは和室・洋室の選択肢が広く家族部屋も用意。ふふ 河口湖は全室スイート・静寂前提の設計で、未就学児連れには向かない場合がある。客室タイプ別の年齢制限は予約前に公式サイトで確認することを勧める。
Q. アクセスは?
A. 東京・新宿駅から JR 中央線特急かいじ/あずさ+富士急行線で河口湖駅まで約 2 時間 15 分(直通の富士回遊あり)。高速バスは新宿バスタから河口湖駅まで約 1 時間 45 分。富士レークホテルは河口湖駅徒歩圏、ハイランドリゾートは富士急ハイランド駅徒歩圏、その他はバスまたは送迎・タクシー利用となる。
本記事の参考情報
・富士河口湖町観光情報サイト — エリアの観光情報・気候
・山中湖観光協会 — 山中湖エリアの公式観光情報
・Wikipedia: 河口湖 — 地理・標高・気候の背景情報
編集部から
5 軒に通底するのは「富士山を窓に置いて 1 週間生活できる」という基準だ。観光地としての富士五湖は短期で消費する場所として語られがちだが、ワーケーションは違う。日に何度も同じ景色を見て、徐々にその細部に気づく——朝の靄、昼の積乱雲、夕方の影、夜の星——という時間の使い方ができる宿だけを選んだ。次は秋の富士、もしくは冬季の「雪化粧の富士」を窓に置くワーケーション編を組みたい。あなたの 1 週間は、どの宿のどの窓から始めるだろうか。